JAPAN TOUR 2024 開催直前座談会

スペースシャワー列伝
JAPAN TOUR 2024
開催直前座談会

若手バンドの登竜門として長年歴史を紡いできた『スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR』。

今年全国5箇所でしのぎを削るのはAtomic Skipper、シンガーズハイ、ブランデー戦記、レトロリロンの4組。
ツアーを目前に控えた今、彼らの心境をお聞きしました。

スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2024 開催直前座談会

中野未悠・松本和希(Atomic Skipper) / 内山ショート・みつ(シンガーズハイ) / 蓮月・ボリ(ブランデー戦記) /
涼音・miri・飯沼一暁(レトロリロン)
※飯沼一暁は座談会後の配信番組から参加

── 6月7日(金)の大阪・BIGCATからいよいよ今年の『スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2024』(以下、列伝ツアー)がスタートします。みなさんはまずそこに選ばれてどんな感想を持ちましたか。

レトロリロン・涼音:ありがたいなっていうのがまず一つですけど、レトロリロン結成以前に弾き語りをやっていた当時はこういうイベントがあることも知らなかったんです。なので、「選ばれたけどどういうものなんだろう?」という感じもあったんですけど(笑)、いろいろ調べていくうちに自分の好きだったバンドが数々出ているし、歴史のあるイベントだということがわかったので、そこから沸々と嬉しさを実感しました。
今はワクワクしてますね。

レトロリロン・miri:いま活躍されてるバンドやミュージシャンの方も出ていた、すごく光栄なところに出られることを実感しています。

涼音:......ちょっとカチカチすぎるかな?

miri:いや、そういうスタイルでいこう(笑)。

Atomic Skipper・中野未悠:登竜門的なツアーですし、わたしたちはずっと出たかったです。
列伝のスタッフの方にも「出たいです」と伝えて何回もライブを観にきてもらって、少しずつツアーに近づいていけてるぞっていう時に、ちょうどスペシャのBOOM BOOM BOOM ch.っていう配信に出たあと「列伝ツアー決定しました!」ってサプライズで教えてもらったんですよ。

Atomic Skipper・松本和希:本当にメンバー全員、叫びましたね。

中野:そのくらい出たかったツアーなので気合いバッチリです。

松本:先輩たちの歴史も知っていたし、だんだん周りのバンドも出るようになっていたので、1年前の夏に山根さん(スペースシャワー列伝 担当者)とお酒を飲んでる時に大泥酔しながら「出たいんですよ!」って言ったら、「こっちはずっと待ってるんだよ!」みたいに言ってくれて。

中野:めちゃくちゃ熱い展開(笑)。

松本:そういう夜を越えて呼んでくれたから、本当に嬉しいです。

ブランデー戦記・蓮月:似たような内容にはなるんですけど、伝統のあるイベントだと知っていたから、呼んでもらえて光栄でした。あとはいろんなところを回れるのも楽しみですね。

ブランデー戦記・ボリ:ブランデー戦記って、まだいろんな地方にドサ回り的に行けているわけではないので、久しぶりの地域に行けるのも嬉しいです。

シンガーズハイ・みつ:シンガーズハイは、実は以前の列伝にも候補として名前が挙がってたみたいで。でもそこで山根さんが「もっと熟せる」「もっと強くなれる」みたいに言ってくれてから、1年空いての今なので。結果的に、もっと早く出たかったというよりも今で良かったのは間違いないし、1年熟したシンガーズハイを見せたいなと。

シンガーズハイ・内山ショート:特にここ数年の列伝ツアーは「こことここが一緒になるんや」みたいな組み合わせの面白さも強いなと思っていて。バンド自身がツアーを組むと、選り好みするつもりはなくてもある程度の偏りは出てしまいますし、実際に初めて対バンするバンドも多いのでどうなっていくのかが楽しみです。僕も山根さんとは個人的にすごく仲良くさせてもらっていて、そういう人と一緒にやる、そういう人が選んだメンツとやるということに、寄せ集めではない血の通った化学反応的なものがあると思うので、期待に応えられたら嬉しいです。

── 組み合わせについての話も出ましたが、今年は特に4バンドが自分のカラーや音楽性、スタイルをはっきり打ち出せている印象があります。それぞれどんな部分を強みと自認して、どんなことを意識しているんでしょうか。

中野:自分たちは今年で10周年なんですけど、ドサ回りしてきたバンドだと自他共に認めるような活動をしてきたので、ライブに関しては誰にも負けない自信はあって。中でも爆発力やフロアの一体感を大事にしてます。お客さんに当事者意識を持ってもらいたくて、歌うでもモッシュでも何でも良いんですけど、自分が何かしらアクションをすることでこのライブが成り立ってるんだって感じてもらえたらいいな、と常に考えていますね。

松本:シンガロングする曲も多かったりするし、コロナ禍も経たことでライブで感じてもらう熱量はより上がったのかなと思います。

内山:うちはザックリ言うと、超欲張りなところじゃないかと思っていて。音楽のジャンルもなんでもやりたいですし、ライブに関しても全方向に向かっていきたいんですよね。だから誰と対バンしていても、初見の人に対しても、ポカンと置いてけぼりにすることはないんじゃないかなと。
......インディ音楽ってはみ出し者のための音楽であり文化的なものだと思っているんですけど、その中ですらノリきれなかったり端っこにいる人たちもいる気がするから、そういう人すらも置いていかない、そういう人に向けても歌っているんだよって自覚させられるライブをできる自信はあります。

蓮月:ライブでお客さんと向き合うことを大事にしてるし、普段からメンバーとも向き合うこと、あとは自分と向き合うことや世間と向き合うことも大事にしていて。今回のツアーで他のバンドのお客さんともたくさん出会えるだろうし、そういうブランデー戦記を初めて観るお客さんともしっかり対話しながら回れたらいいなと思います。

涼音:うちは曲がポップスであることを大前提として、歌詞を大事に作ってます。
ロックだったりポップスだったりクラシック、ジャズとか、メンバーが聴いてきた音楽がバラバラなので、最初の頃はそれがごちゃごちゃしていて何がやりたいバンドかよくわからない状態からスタートしたんですけど。今はJ-POPであり歌詞を大事にすることに全力で向き合って、アレンジとかもどうすれば言葉がスッと入るかを話し合いながら曲を作ってます。僕は何かに対して「こうだ」っていう正解を置きたいわけではないですけど、自分たちの経験した苦労とか努力みたいな部分が他の人にもあるのであれば、それをお互い共有できて、帰る時に「ちょっと頑張ってみようかな」って思ってもらえたらいいなと。

── これからツアーを回るにあたって、お互いに気になる部分や知りたいこともあります?

内山:僕らってわりと露悪的な歌詞に露悪的な見た目と言いますか(笑)、若干悪めな印象から始まっているので逆に気が楽だったりもするんですけど、もうブランデー戦記さんもレトロリロンさんも良い人なのがわかるし、Atomic Skipperとは実際にサーキットで順番が前後した時にライブも観させてもらって、まっすぐな人たちだなっていうことが伝わってきたんですけど......なんか、こういう人たちのすっごく性格の悪いところを見てみたい。

一同:(笑)

みつ:ツアーで引き出そう。5日間あるから。

松本:たぶん、うちはお酒を飲んだらすぐ出てくると思います(笑)。

中野:それはもう、記事には書けないですね(笑)。

涼音:うちもそんなに性格は良くない......。

miri:やめてください、良いです良いです! (涼音以外の)3人は良いです(笑)。

内山:悪そう!(笑)

松本:ちなみに、みんなお酒は好きですか?

中野:わたしもそれは気になった!

松本:どんなお酒を飲むかとかも知りたくて。

ボリ:それこそ酒の種類があんまりわからんというか。

蓮月:バンド名にお酒の名前を入れたんですけど......。

ボリ:ブランデーはまだ一度も飲んだことなくて(笑)。

松本:僕は芋焼酎が好きです。

涼音:おお、うちのドラムが九州出身でめちゃくちゃ酒飲みなんで。

miri:ぜひ(笑)。

松本:嬉しいー!

みつ:うちはみんなそんなに強くないから、優しくしてほしいです。

内山:好きではあるんですけどね。

中野:でも最初みつくんと出会ったとき、けっこうベロベロでしたけどね。

みつ:あのとき、起きて気づいたらなきゃのさんからLINE来てて、「いつ交換したんだ?」って(笑)。そうか、その時に絡みがあったんだ。

松本:いやあ、打ち上げも楽しみです。

── ツアーに向けて、他に楽しみなこともあれば聞いておきたいです。

中野:お客さんの層とかもどう違ってくるのか、どう混ざるのかがまったく予想がつかないので、おもしろいなって。うちらの音楽がちゃんと刺さるのかな?って思ったりもするんですけど。

内山:フロアの様子が何も想像できないですよね。

中野:そうなんですよ。まず拳は挙がるのか?とか。いろんな音楽を聴いてくれる人たちがいるからセットリストもいつもの感じじゃなくてとか、今からいろいろ想像を膨らましてます。

内山:(他のバンドに)引っ張られないようにしなきゃいけないし。

みつ:こっちが引っ張る側になってみたいよな。

内山:そうやな。でもまったく違う良さを出してる時の熱さもあるから。

ボリ:......これはドラマー的な目線なんですけど、袖で個々のセッティングの違いとかも見てみたいです。人によってシンバルの高さとか角度、数もいろいろあると思うので、その比較をしてみたいなと。

松本:すごいわかる。

内山:みんなの機材とか足元も見てみたいです。オタクなので。

涼音:それで言うと、エレキギターを弾いてみたいです。

内山:あ、アコギですもんね。

涼音:僕はずーっとアコギで、今まで本当にお客さんの前でエレキギターをバーンとやったことがないので、あれがどのくらい気持ちいいのか。

miri:やってみたいよね。

涼音:1ストロークでいいので、ジャーンを体感させてもらいたい。

松本:たしかに僕もジャーンってしたことないな。

中野:ドラマーだからね(笑)。

── では最後にそれぞれのバンドからツアーへの意気込みもいただけますか。

涼音:うちは曲調に一貫性がないので、いろんな角度から楽しんでいただけたらと。逆に歌詞は全部一貫性を持って書いているのと、ライブはけっこうパワフルにやっているので、さっきと重なりますけど、各会場で「頑張ってみようかな」っていう気持ちになってもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします。

中野:本当に全箇所でっかいライブハウスなので、端から端まで前から後ろまで視野を広げて、みんなにAtomic Skipperを好きになってもらえるように頑張ります。

蓮月:わたしたちはただ自分たちがかっこいいと思うライブをするので、あとは自由に聴いてもらえたらなと思います。

内山:どっしり構えてやりたいですね。初めてですけど恐縮しすぎずに、怒られない程度にガシッとやりたい。あとは初めて観る人も間違いなく多いので、一音一音、一挙手一投足、一つの展開ごとに僕なりに工夫して入れ込んでいる部分で、アドレナリンがブワッと出る体験をさせられたらいいなと思ってます。

取材・文=風間大洋

イベント概要

スペースシャワー列伝
JAPAN TOUR 2024

出演

Atomic Skipper

シンガーズハイ

ブランデー戦記

レトロリロン

公演日程

6/7(金) 大阪 BIGCAT

6/18(火) 名古屋 CLUB QUATTRO

6/20(木) 仙台 MACANA

6/26(水) 福岡 BEAT STATION

6/29(土) 東京 Spotify O-EAST

詳細・チケットはこちら

座談会後の配信番組の模様が
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スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2024 決起集会